2013/12/22

マイティーチャー 昭和の学習機器


「マイティーチャー」と聞いて、昭和の「あれ」を思い出す方は、
きっと、同年代にちがいない。
四角い機器に、A4サイズほどの磁気シートをセットして使用する。
磁気シートの学習内容を再生し、一人で学習できることが売りだった。

お店で販売していたわけではない。
大手の出版社の営業マンが、訪問販売していた。
自宅の玄関で、熱心に説明していた。
当時、画期的な学習器だったらしく、お値段もそこそこしたらしい。

ウチの父は、不思議な人だった。
亭主関白で、気が短く、怖い存在。
甘えた記憶も、ほとんどない。
やさしいとは、到底、言えなかった。

だが、
機械類が好きだったのか、新し物好きだったのか、
そういったものは、躊躇なく購入する人だった。
今でも、母がその話をよくしている。
「勉強道具と、電化製品は、いっき、買っくいやったがなぁ・・・」と。

かくして、「マイティーチャー」は、文字通り、
私たち3人姉弟の先生となった。
(しばらくは、熱心に使った覚えがある。)

再生専用のシートの他に、録音用シートも付いていて、
実を言うと、こちらの方が興味津々だったのだ。
カセットテープの普及より、先だったのではないだろうか。
ものめずらしくて、みんなで取り囲んだ。

さっそく、弟に歌を歌わせ、声を録音した。
富士山の歌。
♪あたまを雲の上に出し 四方の山を み・ほ・ろして・・・
見下ろしてを、み・ほ・ろしてと、舌足らずで歌う幼い弟に、
「みほろして やろかい・・・ はぁはぁはぁ・・・」と、
低い声で、笑う父の声。

楽しくて、何べんも何べんも再生したから、よく覚えている。
そんな、ひとときもあったんだなぁ。

ありがとう。。。


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