鹿児島神宮初午祭は、「鈴かけ馬踊り」とも呼ばれ、
南九州に春を告げる伝統行事として広く知られている。
初午祭は稲荷神社の祭礼として、全国各地で行われているが、
鉦や太鼓、三味線の音にあわせ、馬がステップを踏みながら
踊りを奉納するのは、珍しいそうだ。
人と馬の長い歴史の中から、生まれた伝統行事。
昔から、馬は人の生活に欠かせないものであり、
身近な存在であったことは想像に難くない。
推古天皇の「馬ならば、日向(ひむか)の駒・・・」という言葉にみられるように、
古代から、南九州(薩摩国も大隅国も日向国の一部であった)は、
良馬の産地として認識されていたようだ。
また、畿内隼人が隼人舞いの際に用いた隼人の盾には、
馬の髪を付けることが義務付けられていたという。
初午祭がふるさとに根ざしたのも、必然的であったのではないかと感じる。
馬が人に寄り添うように踊る姿は、微笑ましい。
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