2013/12/26

上野原遺跡に立って…縄文の心再び

上野原遺跡 きりしま想望

上野原遺跡は、標高260メートルの台地にある。
ここに立って、東西南北、360度、ぐるっと見回せば、
霧島連山、国分平野、錦江湾、桜島、大隅半島の緑深き山々…

縄文の声が聞こえてきそうだ。

きりしま想望

ここは先史時代からの歴史の舞台。
ここに故郷の歴史がねむっていた。
ここで生活を営んだ人々がいた。

彼らはこの空と山と海を眺め、何を考えたのだろう。
月を崇めたのか。
太陽を崇拝したのか。
火の山に祈りを捧げたのか。

きりしま想望

ここは古(いにしえ)のステージ。
縄文の声が聞こえてきそうだ。

自然との共生。
縄文の心を再び。

南のまほろば きりしま 「大地の詩」


帰省中、図書館でこの本に出会った。
ページをめくっていくと、何かがこみあげてきて、ふるえた。
今でもよく覚えている。
静かな感動。

写真と詩で紹介される、ふるさとの風景。
こんなところが、霧島市にあったの?
ため息がでる。

国分黒石岳からの眺望がすばらしいページを開いた時だった。
その頃、父が突然、逝ってから数年たっていたが、
神主さんがあげた祝詞が、ふっと、よみがえり、シンクロした。
「魂は、国分平野の空をまっている・・・」


わたしたちを育んでくれたこの大地。
ふるさとへの誇りと愛着がわいてくる。
わたしもここへ戻ってきたいな。。。
こんな風にふるさとを感じさせてもらえるなんて、
ありがたい。

いつまでも語り継がれてほしい一冊。
写真・詩 赤塚恒久氏

歩きたくなる町 こくぶの商店街


懐かしい写真を見つけた。
昭和30年代、40年代頃の国分の商店街の写真。
あの頃に戻って、通りを歩いてみたい。

国分駅の駅前通りに続いて延びる、旭通り。
大隅国分寺跡からまっすぐ南に向かう通りが、中央通り。
八坂神社のある通りは、その名のとおり八坂通り。
そして、昔の市役所(現在山形屋)の前を走る新市街通り。

映画「3丁目の夕日」ではないけれど、
高度成長期、真っ只中の国分のまち並みは、
子供時代の思い出とともによみがえる。

買い物に行くことを、「まちに行く」と言っていた。
ここで肉を買って、あそこで果物を買って・・・
服の生地も、画用紙も、男の子ならプラモデルも・・・
まちを歩くことが、楽しみだった。

車社会の世の中、郊外型の大型ショッピングモールが人気のようである。
似たようなものばかりが建設され、そのうち飽きられるのではないか?

歩きたくなる町並み。
魅力的な町並みは、新しいばかりとは限らない。
歴史文化が感じられる町こそ、人をひきつける。

国分の通りを結ぶと、北斗七星のようなシルエットにも見える。
象徴的ではないか。。。                            

2013/12/25

NHKふるさとの歌まつり 初回生放送


昔、「NHKふるさとの歌まつり」という番組があった。
宮田輝さんの司会で、視聴者参加型の公開番組。
当時の国分市からも中継があった。
会場は、現在の国分高校の体育館。

ご近所総出で、観覧に行った。
会場が大勢の人でわいていたのを、かすかに覚えている。
蜻蛉の羽ほどの、うっすらとした記憶でしかないが。

ゲストはもちろん、郷土の大スター森進一さん。
(だったそうだ。残念ながら、私は覚えていない。)

196647日。
記念すべき第1回目の生放送だったというから驚きだ。

後にこの番組は、郷土芸能の保存や、
ふるさと再発見に貢献したと評価されている。



2013/12/22

マイティーチャー 昭和の学習機器


「マイティーチャー」と聞いて、昭和の「あれ」を思い出す方は、
きっと、同年代にちがいない。
四角い機器に、A4サイズほどの磁気シートをセットして使用する。
磁気シートの学習内容を再生し、一人で学習できることが売りだった。

お店で販売していたわけではない。
大手の出版社の営業マンが、訪問販売していた。
自宅の玄関で、熱心に説明していた。
当時、画期的な学習器だったらしく、お値段もそこそこしたらしい。

ウチの父は、不思議な人だった。
亭主関白で、気が短く、怖い存在。
甘えた記憶も、ほとんどない。
やさしいとは、到底、言えなかった。

だが、
機械類が好きだったのか、新し物好きだったのか、
そういったものは、躊躇なく購入する人だった。
今でも、母がその話をよくしている。
「勉強道具と、電化製品は、いっき、買っくいやったがなぁ・・・」と。

かくして、「マイティーチャー」は、文字通り、
私たち3人姉弟の先生となった。
(しばらくは、熱心に使った覚えがある。)

再生専用のシートの他に、録音用シートも付いていて、
実を言うと、こちらの方が興味津々だったのだ。
カセットテープの普及より、先だったのではないだろうか。
ものめずらしくて、みんなで取り囲んだ。

さっそく、弟に歌を歌わせ、声を録音した。
富士山の歌。
♪あたまを雲の上に出し 四方の山を み・ほ・ろして・・・
見下ろしてを、み・ほ・ろしてと、舌足らずで歌う幼い弟に、
「みほろして やろかい・・・ はぁはぁはぁ・・・」と、
低い声で、笑う父の声。

楽しくて、何べんも何べんも再生したから、よく覚えている。
そんな、ひとときもあったんだなぁ。

ありがとう。。。